名刺は見方によって紙切れです。
けれども、利益をもたらす商談に使う、大事な紙切れ1枚です。
あなたという存在を1つ、名刺にのせてお相手に残すことになります。
この記事では、「営業をかける側の立場に立った名刺交換マナー」をお伝えします。
目次
名刺をしまうタイミングはどちらが先?
まず、タイトルにある、名刺をしまうタイミングはどちらが先かについてお答えします。
それは相手が名刺をしまい始めてからです。
名刺をしまい始める行為は、良くも悪くも商談を切り上げる空気を作ります。
営業に伺っている自分が先にしまい始めたら、何だか失礼ですね。
どんなに商談が弾んでも、終わり間際に失礼な印象を残しては、ビジネスマナーとして残念です。
厳しい言い方ですが次はないくらいに思ってください。
名刺をしまうタイミングの例外
例外として、例えばあまり広くない商談室で大人数のときがあります。
椅子を追加で商談室に持ち込むようなケースですね。
テーブルにはお茶と名刺が出ている上、そこに資料を広げたいがスペースが足りない、というようなこともあります。
そのようなときはテーブルに置かれた名刺が邪魔に感じます。
そこは臨機応変、一言断りを入れてスマートに名刺をしまいましょう。
相手も理解しているので問題ありません。
受け取った名刺の上に資料を置くことはNGです。
名刺交換の所作
名刺交換の所作に不安がある方は、おさらいとしてご一読ください。
名刺交換の所作はバッチリ身についています!という方はここは読み飛ばしてください。
★共通の動作
早速見ていきましょう。
①まず名刺入れを出します
名刺入れは、スムーズに出せるようにしておきます。
ジャケットやバッグを探りモタモタしていると、相手を待たせるうえ格好悪いです。
②名刺入れから名刺を取り出します
下の写真のように、
名刺は両手の親指と人差指で相手が読める向きに持ち、
名刺入れは両手の人差し指と中指で持ちます。
このとき、名刺入れの輪は相手側に向いています。
③次からは(A)、(B)、(C)の3パターンに分かれます
(A)相手に名刺を差し出すだけの場合
相手からは名刺を受け取らないB to C のように、
セールスの営業が個人客に名刺を差し出すようなケースですね。
先に書いた★共通の動作のあと、
会社名と名前を名乗り、宜しくお願いしますと言葉を添え下の写真のように両手で差し出します。
相手からは名刺を受け取らないのでお渡しして終わりです。
(B)1対1の同時交換の場合
先に書いた★共通の動作のあと、
会社名と名前を名乗り、宜しくお願いしますと言葉を添えます。
相手も同じように名乗ると思いますので、
そうしたら下の写真のように名刺を右手で持ち、相手の左手側に差し出します。
自分は左手に名刺入れを持ったまま、親指と人差指で差し出された名刺を受け取ります。
受け取るときには、頂戴しますと言葉を添え、受け取った名刺を両手で持つようにします。
(C)複数人対複数人の同時交換の場合
複数人の場合、まず相手側の人数をさっと把握します。
そうしたら大体でいいので人数分の名刺を名刺入れの蓋の下に挟んでおきます。
蓋を閉じてこんなふうに↓すぐ出せるようにしておきます。
あとは下の写真のように1枚ずつ取り出し、パターン(B)と同様に名刺交換を繰り返すだけです。難しいことはないですよね!
1人目の交換が済んだら、その名刺は名刺入れの下側へ運び次の名刺交換へと移ります。
下の写真のように人差し指と中指の間に挟み入れて持ちます。
するとこのように↓なります。
挟んでおいた名刺をまた1枚取り出して、次の方と繰り返し交換します。
簡単ですね!
こんな時どうする?
名前が読めない
呼び方を確認したいような名前を拝見すること、ありませんか。
そんなときはなんとお読みしたら宜しいのでしょうか、とその場ですぐ尋ねましょう。
後日では気まずいです。
名刺入れを忘れた
うっかり名刺入れを忘れた日には、「名刺を切らしており申し訳ございません」とお詫びを申し上げて対処してください。
会社に戻ったら速やかに郵送しましょう。
初めてお会いし商談を始めようとするときに、「名刺を忘れました」なんてデキる大人は言えません。大人の嘘も大切なコトです。
重要!名刺交換の序列
人と人として私たちは平等のもと、
ビジネスマナーにおいては序列が重要です。
- 目下から目上に(営業をかける側から営業を受ける側に)
- 役職が高い人から一般社員に
私が法人営業をしていた頃、営業先の役職の高い方から先に名刺を差し出されてしまったことがありました。
もしあなたにも同じようなことが起きてしまったら、そこは素直に速やかに受け取りましょう。
そして「申し遅れました」とひと言添えて、自分の名刺を速やかに差し出します。
イレギュラーなことが起きても、丁寧に落ち着いて対応することが大切です。
名刺交換が終わったら名刺はどこに置くの?
名刺交換をしたあとは、名刺は商談中テーブルに出しておきます。
名刺は名刺入れの上に乗せて、自分側の邪魔にならない場所に置きます。
複数人と交換した際は、最も役職が高い方を名刺入れの上に乗せ、
他の方は座っている順にわかるように並べて置きます。
失敗しない名刺入れの選び方
最後に、もし初めて名刺入れを購入する方へ選び方をご紹介します。
ポイント
- 蓋がついている
- 自分の名刺と受け取った名刺を区別できるポケットがある
- 収納可能枚数は自分に適切かを考える
蓋が付いた名刺入れは、複数人の同時交換にとても便利です。蓋付を選びましょう。
それから、受け取った名刺と自分の名刺は区別してしまえるほうが良いです。
一緒にしまっていたせいで、どなたかの名刺を誤って出したらアクシデントです。
最後に、うっかり見落としがちなのが収納可能枚数です。
マチ幅が広がる「通しマチ」や、スリムに使える「ささマチ」があるので、自分にとっての使用頻度を考慮しベストな収納可能枚数の名刺入れを選んでください。
案外、あれ?あまり枚数が入らない、ということがあります。
名刺交換マナーは新入社員のうちに身につけること!
名刺交換は場数を踏むうちに自然と慣れていきます。
ぎこちなさが初々しく見られる新入社員のうちに、名刺交換マナーは身につけてしまいましょう!
- 名刺をしまう行為は良くも悪くも商談を切り上げる空気を作る
- 自分が営業をかける側なら、相手がしまい始めてから自分もしまう
- 複数人の名刺交換では、始めに人数分を名刺入れに挟んでおく
- 名前が読めないときは初対面で確認する
- 名刺入れを忘れたときは「名刺を切らしている」とお詫びし、速やかに郵送する
- 名刺交換は序列が重要
- 名刺は例外を除き商談中テーブルに出しておく
【新卒必読】ビジネスで使う頻出敬語の一覧!これだけ覚えれば恥ずかしくない社会人になれる